仕入価格の変動に販売管理システムで対応する
粗利を守る一括更新と自動計算の仕組み
物価高・為替の影響で、仕入価格が短期間で大きく変動する商品を扱っている場合、商品数が多ければ多いほど価格の見直しが追いつかなくなります。その結果、仕入価格は上がっているのに販売価格が据え置きになり、粗利が確保できないという問題が起きやすくなります。
この記事では、このような課題を抱える企業に販売管理システムのどんな機能が必要かを整理したうえで、クラウド型販売管理システムmouclaを例に実現方法を解説します。
仕入価格の変動で起きている問題
原料不足・物価高・為替の影響により、海外から輸入している商品や部品の仕入価格が短期間で大きく変動するケースが増えています。こうした環境下では、仕入価格の変動に対して販売価格の見直しが間に合わず、利益を圧迫する問題が起きやすくなります。
商品数が多いと、販売価格の見直しが追いつかない
輸入食品・雑貨・工業部品などを多品目扱う卸売業・製造販売業では、取り扱いが数百品目規模になることもあります。仕入価格が変わるたびに1商品ずつ開いて販売価格を確認・更新するのは現実的ではありません。優先度の高い商品から対応していると、後回しになった商品が古い販売価格のまま販売されてしまいます。
粗利が確保できない状態に気づきにくい
販売価格の更新が遅れると、売上は立っているのに粗利が想定より出ていない、という状況が生まれます。こうした状態は月次の集計や決算時に初めて気づくことも多く、その時点では対応できる範囲が限られてしまいます。
仕入価格の変動に、販売管理システムはどう役立つか
仕入価格の変動に対応するには、システム側に価格管理を効率化する仕組みが必要です。特に商品数が多い企業では、次の2つの機能の有無が運用の負荷に大きく影響します。
商品マスタを一括で更新できる機能
仕入価格が変わるたびに担当者が1件ずつ画面を操作していては、商品数が増えるほど対応が追いつかなくなります。仕入価格・販売価格をまとめて変更できる一括更新機能があれば、価格見直しの作業を大幅に圧縮できます。
CSVで一括更新できる仕組みがあると、既存のエクセル管理と連携しやすく、現場への負担を抑えながら移行できます。
仕入れのたびに価格を自動更新できる仕組み
一括更新でも、CSVを準備してシステムに取り込む作業は担当者の判断と手作業が伴います。仕入頻度が高い商品や、仕入価格の変動が激しい場合は、仕入伝票の起票に連動して仕入価格・販売価格を自動更新できる仕組みがあると、タイムラグなく価格を反映できます。
さらに、粗利率や掛け率といった計算ルールをシステム側に持たせることができれば、「仕入価格が変わっても一定の粗利を確保した販売価格が自動でセットされる」運用が実現します。
どんな企業に向いているか
前述の2つの機能は、企業の状況によって使い分けが変わります。仕入頻度や商品数をもとに、どちらの対応が合っているか確認してみてください。
CSVによる一括更新が向いている企業
- 仕入頻度が月数回程度で、担当者が更新タイミングを管理できる
- 品目数は多いが、価格が変動するタイミングがある程度読める
- 手作業での更新を減らしたいが、システム化の範囲は最小限にしたい
自動更新が向いている企業
- 仕入頻度が週次・日次など高く、都度マスタを更新できない
- 仕入価格の変動が激しく、タイムラグなく価格へ反映したい
- 粗利率を維持した販売価格を、担当者の判断を介さずセットしたい
mouclaでの実現例
クラウド型販売管理システムmouclaは、上記2つの機能について、標準機能またはカスタマイズにて対応しています。
CSV一括更新(標準機能)
mouclaでは、商品マスタの仕入価格・販売価格をCSVファイルで一括更新する機能を標準で搭載しています。取込用のCSVをダウンロードして新しい価格を入力し、システムに取り込むことで、全品目の価格をまとめて反映できます。1品目ずつ画面を開いて更新する手間がなくなり、仕入価格が変動するたびに対応しやすくなります。
仕入伝票と連動した価格の自動計算(カスタマイズ)
CSV一括更新でも対応が追いつかない場合や、仕入のたびに自動で価格を更新したい場合は、カスタマイズによる自動化が有効です。
mouclaのカスタマイズでは、仕入伝票を起票したタイミングで次の処理を自動で行う仕組みを構築できます。
- 仕入伝票に新しい仕入価格を入力して起票
- 仕入れ前の在庫数・価格と、今回の仕入数・価格をもとに、設定したルールで商品マスタの仕入価格を自動算出・更新
- 更新された仕入価格をもとに、設定した計算ルール(粗利率など)で販売価格も自動更新
カスタマイズ前
- 仕入伝票を起票
- 担当者が仕入価格を確認・計算
- 商品マスタの仕入価格を手動更新
- 販売価格も手動で計算・更新
※ CSV一括更新(標準機能)を使えば手順3・4をまとめて実施できますが、担当者による操作は都度必要です
カスタマイズ後
- 仕入伝票に新しい仕入価格を入力して起票
- 仕入価格・販売価格が自動で更新
担当者によるマスタ更新が不要になります
担当者が都度マスタを変更しなくても、仕入れのたびに最新の仕入価格を反映した販売価格が自動でセットされます。粗利を意識した価格設定を仕組みとして維持しやすくなります。
※ 自動計算のカスタマイズ開発については、別途費用が発生します。詳細はお問い合わせください。
まとめ
- 商品数が多い企業では、仕入価格の変動に対して販売価格の更新が追いつかず、粗利が確保できないことがある
- 販売管理システムには「一括更新機能」や「仕入連動の自動計算機能」があると、仕入価格の変動に対応しやすい
- mouclaは仕入価格・販売価格のCSV一括更新に標準で対応しており、カスタマイズで仕入伝票連動の自動計算にも対応できる
仕入価格の変動への対応や、mouclaのカスタマイズについてご興味をお持ちいただけた方は、お気軽にお問い合わせください。ご要件に応じてご提案いたします。
海外対応のmouclaカスタマイズ事例
海外取引の対応よくある質問
仕入価格の自動計算ルールは、どのように設定できますか?
カスタマイズ開発の際に、自社の業務に合ったルールを設定します。仕入伝票を起票したタイミングで、仕入れ前の在庫数・価格と今回の仕入数・価格をもとに計算する仕組みを構築できます。詳細はお問い合わせください。
販売価格の計算ルール(粗利率など)はカスタマイズで変更できますか?
はい。仕入価格をもとに販売価格を算出する計算式(粗利率・掛け率など)はカスタマイズ時に設定できます。商品カテゴリや得意先ごとに異なるルールを適用することも、要件に応じてご相談いただけます。
既存のmouclaにカスタマイズを追加することはできますか?
はい。現在mouclaをご利用中の場合でも、カスタマイズを後から追加することが可能です。現在の運用状況やご要件をお聞きしたうえでご提案いたします。まずはお問い合わせください。