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表紙とコラム Vol.220
金沢城公園(石川県金沢市)
金沢城公園(石川県金沢市)
令和2年7月、金沢城公園に新しい門と橋が復元されました。金沢城の西側に約140年ぶりに復元された鼠多門(ねずみたもん)は、史実に沿った木造、鼠多門橋は鋼材を木材で覆う仕上げで、現代の安全基準を満たしながら当時の佇まいを復元しています。

今年の8月の平均気温は過去最高で、東日本では平年より2度以上も高かったそうです。特に今年はマスクとともに過ごす夏でもあり、熱中症の被害も深刻です。

政府は、高温時はマスクを外して熱中症対策を優先するよう呼びかけていますが、密でもない街中を歩く人、ジョギングをする人、見かける人のほとんどがマスク姿で、外出時のマスクは、もはや常識となってしまいました。

息苦しくうっとおしいマスクは、できることならしたくありませんが、ノーメークを隠す、無精ひげを隠す、ニンニク臭を防ぐなど、逆に好都合にとらえている人も少なくはありません。

ところでマスクの着用は熱中症、肌トラブルなどの健康被害は勿論、様々な場面で弊害を生んでいます。商談で微妙な表情を読み取れず、相手の発言が本音なのか皮肉なのかわからない、次の言葉の選択に困る、と嘆くビジネスマンがいます。 不可解な行動に加え微妙な表情から不審者判断をしている万引きGメンは、かなり苦戦しているとも聞きます。

更に、対人関係が苦手で、できれば人前で話したくない人たちが、マスクの定着を大歓迎しているようで、もはやマスクがないと精神的に安定しないといいます。以前「マスク依存症」という言葉が話題になりましたが、若者のコミュニケーション能力の低下が騒がれている昨今、マスクの定着はそのことを一層深刻にしているようです。

感染拡大が落ち着く時が来たとしても、心からマスクを外そうと思う人は、意外とそう多くないのかもしれません。

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