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表紙とコラム Vol.108
みくに龍翔館(福井県三国町)

社会人1年生が初めての給料を手にする時期ですが、ある経済人が人生のマネー事情を左右するのは初任給の使い方だと説いていました。私の場合、初任給などあまりに昔の話でまったく記憶にないのですが、きっとろくな使い方をしなかったはずです。あのときもっと思慮深くなっていれば、今頃は少しでもゆとりのある生活ができたのかもしれません。

さて、ゴールデンウィークを皮切りに春の観光シーズンが本格化し、あちこちの旅行会社からメルマガが届くようになりました。「まだ間に合う!」とか「今からでも大丈夫!」とかうまい見出しで誘ってくるこの手のメールを例年は読まずに削除するばかりだったのですが、今年ばかりはできるだけ目を通すようにしています。 というのも東日本大震災で旅行・観光業界は今、深刻な状況です。東北・関東は仕方ないにしても中国・九州方面の観光まで低調となると景気の冷え込みが心配になってきます。 「旅に出ることがこの国を支えるために役立つのでは・・・」 そう考えてメルマガをひとつひとつチェックしているところなのです。

そこで話は戻りますが、新入社員も初任給を使って遠出をしてみてはどうでしょう。多少費用はかかるかもしれませんが、それが国を救うことになるのなら価値のある出費です。それにそうやって金を活かす経験を早くから積めば、その後のマネー事情だって切り拓かれていくに違いありません。これ以上の初任給の使い道はないような気がします。

みくに龍翔館(福井県三国町)
五層八角の独特の形をした「みくに龍翔館」は、三国町の資料館です。 明治の初めにオランダ人土木技師がデザインした龍翔小学校を復元したもので、三国町もシンボル的な建造物です。 館内には、北前船の歴史、三国祭の山車の展示など、三国町の歴史、民俗、自然、文学にふれあえます。

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