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表紙とコラム Vol.218
総持寺祖院(石川県輪島市)
総持寺祖院(石川県輪島市)
総持寺祖院は明治時代の大火の後、本山の機能を横浜市へ移転し、総持寺から総持寺祖院と呼ぶようになりました。 2007年の能登半島地震で大きな被害に遭い、今もまだ修復工事中ですが、開創700年の2021年に落慶の予定です。 修復された立派な山門の手前には、とてもユニークな「おそうじ小僧」がいます。

50音別電話帳「ハローページ」が来年10月以降版を最後として廃止されるそうです。 昭和の時代の必需品であり、私自身、様々な思い出があります。

幼いころ、よく両親から、近所宅の電話番号を調べてほしいと頼まれました。まずは最初の一字で素早く該当ページに辿り着き、次の文字で掲載場所の当たりを付ける、 候補が多いときはその次の文字で「この辺りかな」と見当をつける、繰り返す度に速くなっていきます。「お、速いなあ~」、褒められると「もっと速くなってやろう」と更に意気込んだ記憶があります。

また新しいハローページが届くと、自分と同じ苗字の人はどれくらい居るのだろう、 金沢市にも鈴木さんや田中さんは多いのか、〇〇ちゃん家は載っているかな、など、 暇に任せて電話帳でいろいろと楽しんだものでした。

余談ですが、怪力自慢のため、分厚い本を手で真っ二つに引き裂くシーンの定番も電話帳でした。

時は流れ、携帯電話~スマホの普及でコンパクトな電話帳を持ち歩くようになり、ほとんどハローページを開くことはなくなりました。

また振り込め詐欺や、しつこい営業電話にも悪用されることから、電話番号の掲載は勿論、配布すら希望しない方が急増しました。 今では警察が住民に対し、電話番号をハローページに掲載しないよう呼びかけている地域もあるようです。

ここまでくると、もはや邪魔者扱いですが、中には、毎年更新されるハローページで名前を見つけ、 知り合いの安否確認として使っている人もいるそうで、悪用さえされなければ今でも存在意義を堂々とアピールできるのでは…と思うと、何とも複雑な気持ちになります。

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