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表紙とコラム Vol.134
能登大仏(石川県穴水町)

政治家の舌禍騒ぎが以前に比べて増えたように思います。信念に基づいているとして翻意しない御仁は別として、大半はマスコミ取材の中でうっかり口を滑らした類のお粗末な失言だという印象です。老獪(ろうかい)な質問に揚げ足を取られてしまった例も少なくありません。
「本音が出たのだ」と冷ややかに捉える方も多いでしょうが、私はちょっと違った見方をしています。

というのも昔と今では取材の仕方が違うのです。政治家を囲むいわゆる「ぶら下がり」で今の記者は懸命にメモを取る必要がなくなりました。スティック状のICレコーダーを差し出して録音しているからです。聞き書きに力を注がなくてよくなった分、記者有利に質問が進み相手の言葉尻を捕まえやすくなったのではないか、というのが私の素人分析です。

とはいえ、今の時代、いかに形勢不利になろうともメディアを向こうに回して機知に富んださばきくらいできなければ国際舞台で諸外国と渡り合えないでしょう。

そういえばある若手代議士が先日、「ぶら下がりは修行の場なので、これからもどんどんぶら下がって欲しい」と発言し話題になっていました。
参院選も迫っていますが、政治家は辣腕記者の意地の悪い質問に真剣勝負を挑んでいくような気概がなければいけないと思います。

能登大仏(石川県穴水町)
文化施設「真和園」内に2003年に建設されたばかりの能登大仏は、座高8.4mもあります。 できたばかりなので、まだピカピカです。散策無料の園内には、三重塔をはじめ、観音様、弘法大師、親鸞聖人など11の仏像が安置されています。

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