DAIDO INFORMATION
表紙とコラム Vol.89
兼六園 時雨亭(金沢市)

テレビの情報番組は、取り上げた企業の電話番号は伝えてもインターネットサイトのURLはよほどのことがない限り紹介しません。 たぶんテレビ局はネットを一種の映像媒体とみなし、どう向き合っていくかを探っている最中なのでしょう。 そして私は安易にサイトへ誘導しようとしないテレビ局のそうした姿勢を好ましく思っています。

最近、企業に電話で問い合わせをすると「詳細は弊社のホームページをご覧ください」と念押しされることが多くなりました。 中には返答もそこそこに「ホームページ」を持ち出されることがあります。 けれどもいくら「ホームページ」が充実していたとしても説明を放棄したり割愛したりすることは感心しません。 なぜなら問い合わせに真摯に答えることがお客様との貴重なコミュニケーションになるからです。

たとえば口頭で説明することで相手の気配がうかがえます。 発信する情報が好感を持たれているのか、そうではないのか・・ これは単にネットをつないでもらうだけではわからない生の反応です。 それに人と人とのやりとりは本筋からよく外れますが、そんなときの何気ない会話から新しいビジネスのヒントが浮かんでくることだってあるでしょう。 お客様からの問い合わせに言葉を尽くしてお答えすることは自らにとっても大きな利益を生むのです。 たやすく「ホームページ」に逃げないようにと、私は自分自身に言い聞かせています。

兼六園 時雨亭(金沢市)
兼六園の長谷池のそばに建つ時雨亭は、加賀藩5代藩主前田綱紀により建てられた兼六園内の別荘です。 明治の初めに取り壊されましたが、平成12年に復元されました。 亭内の見学は自由で、兼六園内の散策の途中に休憩することもできます。

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