以前、ある音楽出版社が「小顔だと思う女性有名人ランキング」を発表して話題を集めていました。1位は安室奈美惠さんでしたが、結果はともかく今の時代の美の尺度として小顔というチェックポイントが外せないことをこのランキングは物語っています。

女性誌などもあの手この手で「小顔にみせる方法」を紹介しています。ヘアスタイルや化粧の仕方でずいぶん変わるのだそうですが、中には美容整形で骨格を削ってしまう人までいるというから驚きです。そんなに顔が小さくなってしまったらファンデーションなどの使用量が減って化粧品会社が潰れてしまうのではないかと私などはいらぬ心配をしてしまいます。

そもそも日本人はいつから小顔と美を結びつけて考えるようになったのでしょうか。
少なくとも私が子供の頃は顔が小さいからといって、他人から賞賛されるようなことはありませんでした。たしかに当時から八頭身美人という言葉はありましたが、それはあくまでも顔と全身のバランスの問題で、ほとんどの人が注目したのは足の長さだったような気がします。となると今、皆の目が顔に向くようになったのは日本人の足が全般に長くなり、もはやそこでの優劣をつけにくくなってしまったからなのかもしれません。

けれどもここ数年で若者たちの顔も総じて小さくなりました。
次なる美の基準は何になるのか、最近良く言われる「目力(めぢから)」なのか「鎖骨」なのか、いずれにせよ、日本人の容姿がまたもや劇的に変化することでしょう。