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表紙とコラム Vol.195
禄剛崎灯台(石川県珠洲市)

各地で最高気温更新のニュースが相次ぐ今年の夏、会う人ごとに「暑いですね~」がお決まりの挨拶となっています。

先日ある観光地で暑さに耐え切れずカフェに入ったのですが、水を頼んでも出してもらえませんでした。「繁忙日は出してない」とのことで、仕方なく注文したアイスコーヒーを待ち渇きを癒しました。隣のテーブルでは、パフェを食べながらペットボトルの水を飲んでいる客が「持ち込みはご遠慮ください」と注意されていたのには唖然としました。
水を出さない、持込禁止、いずれも店の方針とは言え、熱中症で救急搬送のニュースが珍しくない中、方針を崩さないのはいかがなものかと思いました。

不快な気分のあと心癒される光景にも出会いました。店の前の長蛇の列に冷たいお茶と団扇を配り、小さな子供には折りたたみ椅子を貸し、「暑い中お待ちいただきありがとうございます。もう少しお待ちくださいね」と声かける店員の姿です。思わず「よかった」と呟いてしまいました。

東京五輪まであと2年、日本がプレゼンで掲げた「おもてなし」は「表裏無し」つまり表裏がない心で客を歓待するという意味が込められいると聞いたことがあります。競技時間の変更や道路への特殊加工など暑さ対策は急ピッチで進んでいるようですが、古来より息づく日本の「おもてなし」の心を醸成する必要もあるでしょう。

禄剛崎灯台(石川県珠洲市)
能登半島の先端、珠洲市の禄剛崎灯台のある岬は「海から昇る朝日と海に沈む夕日」が同じ場所から眺められる事で有名です。
道の駅「狼煙(のろし)」から、400mほど急な坂を登ると、大きな広場の奥に真っ白な灯台が姿を現します。
「日本の灯台50選」にも選ばれAランクの保存灯台として海上保安庁が保存・管理しています。

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