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表紙とコラム Vol.148
瓜割の滝(福井県若狭町)

台風が心配な季節になりました。今年の台風の発生は平年を上回るペースだそうですが、このような「当たり年」はまったく歓迎できません。

台風といえば、勢力の強さを示す単位としてすっかりおなじみとなっているのが「ヘクトパスカル」ですが、その昔は「ミリバール」でした。国際的な基準単位だからという理由で1992年に改訂されたのです。

もはや忘れ去られてしまった感のある「ミリバール」ですが、高齢の方はその響きを耳にすると今でも緊張が走るといいます。
洞爺丸台風や室戸台風など多くの犠牲者を出した昭和の台風のことが甦って来るのでしょう。

ところで「ミリバール」が「ヘクトパスカル」に変更された頃、同じような事情で新しくなった単位があります。それは騒音のレベルを示す「デシベル」・・・ かつては「ホン」を用いていました。かつて騒音公害に悩まされた人にはこちらも思い出したくない単位かもしれません。

「ヘクトパスカル」や「デシベル」が通用するようになってからは住環境が格段に良くなり台風も騒音も往時ほどの脅威ではなくなりました。とはいえ今度は天候異変や生活騒音などが新たな不安材料として浮上しつつあります。世代替わりした単位が不幸な災害、深刻な被害と重なり合わないよう日頃からしっかり備えたいものです。

瓜割の滝(福井県若狭町)
若狭瓜割名水公園と天徳寺の間の小道を少し歩くと、小さな滝が現れます。1年を通して水温が一定で、水につけておいた瓜が割れるほど冷たい事から、その名前がつけられました。昭和60年、環境省指定の名水100選の1つに認定されました。

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