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表紙とコラム Vol.58
北前船主屋敷蔵六園(加賀市)

2月は「逃げる月」、3月は「去る月」なのだそうです。
別れの月だからこそ3月は2月以上に慌しく過ぎていきます。

先日、近所の小学校を通りかかると、校歌を歌う子供たちの声が聞こえました。すでに小学校は卒業式の練習に入っているのでしょう。冷え冷えとした空気の中で何度も繰り返される合唱は明るく元気でした。

大人になって、いつの間にか思い出せなくなっているもののひとつに校歌があります。といっても小学校も中学校も高校も完全に忘れているわけではありません。部分的にフレーズは浮かんでくるのですが、1番から3番までを完璧にといわれると無理なのです。
卒業すれば歌う機会がなくなるわけですから仕方ないのかもしれませんが、一方であれほど歌った旋律をどうして・・・という気にもなってきます。

校歌といえば、一部の大学のものはカラオケになっており、卒業シーズンはけっこう需要があるそうです。早稲田大学の「都の西北」などはとくに歌われると聞きますが、中には卒業生ではない人がノリで選曲するケースもあるのではないでしょうか。
よその学校の校歌で盛り上がるというのもおかしな話ですが、校歌独特の高揚感にふれてみたくなるのは今の時期ならではの心情なのかもしれません。

北前船主屋敷蔵六園(加賀市)
江戸時代から明治中期にかけて栄えた北前船主酒谷家の屋敷です。 大聖寺藩主が庭の石が亀に似ている事から「蔵六園」と名付けました。 ちなみに蔵六とは亀のことを言います。屋敷の中には九谷焼、山中漆器をはじめ、古美術品の展示やティールームがあります。

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