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表紙とコラム Vol.199
兼六園(石川県金沢市)

大相撲、今年納めの九州場所は小結 貴景勝の初優勝で幕を閉じました。
幼少期から柔道をしていた彼は、全国大会の決勝で受けた判定に納得がいかず「判定がある競技はやりたくない」と相撲に転向したそうです。

判定競技で納得いかないシーンを、これまでに私たちは何度と目にしてきました。 シドニー五輪柔道、篠原選手の世紀の大誤審での一本負け、2017年5月、ボクシング村田諒太選手の疑惑の判定負けなどです。 4年に1度の大舞台、命を落としかねない試合で、自分の実力とは関係ないところで負ける悔しさは想像がつきません。

近年、サッカー、バレー、テニス、野球などで次々とビデオ判定が採用されています。 スピーディーな試合進行の妨げになるとの批判も多かったのですが、真剣にプレーする選手たちのことを考えると、真実を問う公平な判定は何よりも優先されるべきです。

それでも、フィギュアスケートの演技構成点や空手の形、スキージャンプの飛型点などは、 審判の判断に全て委ねられることとなり、こんなことばかり考えていると、公平なスポーツの究極は速さ、高さ、距離の記録で順位をつける陸上や競泳しか残らなくなります。

力強さや精密さ、華麗な演技力を競うスポーツは、今も昔も世界の多くの人々を魅了し続けています。将来、ロボット審判が判定するなんて、つまらない事が起こらないよう、 技を高精度で見抜く技術、美を感じる感性、そして何よりもスポーツマンシップにのっとった公平な"心"を、審判の方々には、これまで以上に養っていただきたいと願います。

兼六園(石川県金沢市)
日本三名園のひとつに数えられる兼六園は、加賀藩歴代藩主により長い歳月をかけて作られた大名庭園です。
四季折々に見どころがあり、いつ来ても楽しめます。季節ごとにライトアップのイベントもあり、冬のライトアップは2月初旬にあります。雪吊りと白く染まった園内の散策は、他の季節にない雰囲気を味わえます。

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