この年明け、知人の会社に複数の防犯カメラが設置されたそうです。
治安面の向上を認めつつも、彼は「どこか監視されているようで落ち着かない」などと漏らしていました。

防犯カメラの先進国というとイギリスが有名で、首都のロンドンには500万台くらいが据え付けてあると言われます。
ロンドンに一日いると、300回撮影されるという説もあるらしいのですが、近年の状況をみると日本もやがてそれと肩を並べるくらいになっていくような気もします。
知人の弁ではありませんが、常時見張られていると言っても過言ではないでしょう。
悪意を持って利用されないよう厳正な運用を求める必要があると思います。

ところで同じようなことはインターネットにも言えるのではないでしょうか。
先日もネットで買い物をした折、購入商品の関連アイテムが検索ページを開いた瞬間に表示されました。
「○○を購入された方はこんな商品も買っています」という注釈とともにです。
消費者にとってありがたく便利な情報であるかもしれませんが、一方でこちらの腹の内が読まれているような何とも言えない薄気味悪さを感じました。

さて、数週間ぶりに会った知人は「ようやく防犯カメラが気にならなくなったよ」などと笑っていましたが、否応なしに個人データが蓄積されてゆく現代社会に不安を感じずにはいられません。
見られたり知られたりしていることへの危うさを常に心の片隅に置いておきたいものです。