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表紙とコラム Vol.157
新柳河原発電所(富山県黒部市)

大阪の百貨店では、先日までアンドロイド(人型ロボット)が紳士服売り場で販売を担当していました。
アンドロイドは「ミナミ」という名前で26歳の女性だという設定です。「ミナミ」はこれまでも何度か店頭に立っているのですが、その接客力は回を重ねるごとに向上しています。
今回は客の言葉を理解しスムーズに会話ができるレベルにまで改良されていました。
提示された商品を買うかどうかは客がタッチパネルを操作して決めるのですが、「お似合いですよ、女性にもてますよ」などと持ち上げられ、購入を希望する男性が続出。営業成績は予想を上回ったそうです。

そんな客とのやりとりを私はテレビのニュースで見ましたが、掛け合いの妙もさることながら「ミナミ」の話す言葉がかなり自然だったのには驚きました。
アンドロイドの説得力は外見を人間そっくりにすることよりも話し言葉の違和感をなくすことでより強くなるのかもしれません。

ところで昨年10月、ドワンゴが人工知能研究所を立ち上げ話題になりました。
このときのインタビューで会長の川上量生氏は「(現時点で)ほとんどの人間がすでに人工知能に凌駕されつつあると思う」などと述べています。
そんな人工知能が巧みに言葉を操るようになったら、いよいよ人間の領分は狭められていくのではないでしょうか
。人工知能が世の中を支配する端緒になるとされる「2045年問題」は絵空事とは言い切れないのかもしれません。

新柳河原発電所(富山県黒部市)
黒部峡谷鉄道の最初の駅「柳橋駅」にある、中世のお城をイメージして建てられた発電所です。残念ながら一般の人は「柳橋駅」ではトロッコ電車から降りることはできません。トロッコ電車の車窓より、宇奈月ダムの周辺からの眺めがおすすめです。湖面に浮かぶお城のような姿は絶景です。

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