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表紙とコラム Vol.147
松井秀喜ベースボールミュージアム(石川県能美市)

甲子園の夏の高校野球がもうすぐ始まります。容赦ない日差しの中で白球を追いかける選手たちの姿にまた一喜一憂することになりそうです。

今年の石川県大会の決勝は有り得ないような逆転劇で決着し大きな話題を呼んだせいか、私の周りではこれまであまり高校野球に関心がなかった人が「甲子園に行ってみたい」などと話しています。

ところで何の分野でも初心者から投げかけられる質問には戸惑いを覚えることが少なくありません。先日も「どうして高校野球は始まりと終わりでサイレンを鳴らすのか」と尋ねられ、うまく答えることができませんでした。
言われてみれば奇妙な慣習です。

そういえばかつて新聞の投書欄に「高校野球の監督が選手のことを子供たちと呼ぶのが気になる」という意見がありました。
たしかに「選手たち」や「部員たち」と言い換えた方がしっくりくるようにも思うのですが、それでもすべてがそうなってしまうと甲子園ならではの風情が消えてしまうようにも感じます。

初めて夏の高校野球を見る人の素朴な疑問に耳を傾けることで他のスポーツ大会とは違う甲子園独特の風景が見えてきます。
常連組が新しいファンと交流し新しい発見をする、そんな甲子園となるよう、今年も数多くの好勝負に期待します。

松井秀喜ベースボールミュージアム
(石川県能美市)

石川県出身の元大リーガー、松井秀喜氏の軌跡を残す資料館として1994年に開館。2005年今の洋風建物にリニューアルしました。松井氏に関する資料、数多くの盾やトロフィーの展示があります。玄関前には右打ちだったころの幼い秀喜少年のブロンズ像が立っています。

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