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表紙とコラム Vol.141
越前竹人形の里(福井県坂井市)

まもなくソチ五輪の開幕です。日本とソチとの時差は−5時間ですから、競技のほとんどが日本時間の夜間から深夜にかけてということになります。高梨沙羅選手が注目を集めるジャンプ女子などは午前2時半頃のスタートらしく、テレビ観戦するにはちょっと体力勝負となりそうです。これ以外にも日本勢がメダルを射止めそうな競技は多く吉報が相次げば間違いなく寝不足の人が増えることでしょう。ただ、五輪はそうした苦行のようなテレビ観戦があるからこそ盛り上がるように私は感じています。

私が物心ついて初めて見た冬季五輪は1972年のインスブルック大会でしたが、−8時間という時差に加えて中継の映像や音声も今ほどしっかりしたものではなく、まるでどこか違う星で行われているような気がしたものです。でも睡魔と闘い、ぼやけた映像とくぐもった音声に目と耳を集中したからこそ強いインパクトがありました。

ところで過去の五輪を肴に酒を飲むと「学生だったので徹夜観戦も平気だった」とか「生まれたばかりの子供を起こさないようにテレビの音量を絞っテ見た」とか開催当時の暮らしぶりを交えて話題にする人が少なくありません。眠い目をこすりながら見た五輪中継の思い出がやがて人生をたどる尺度になるのです。となると五輪観戦は少し不自由な方がより記憶に刻まれて良いのかもしれません。時差もまた一興です。

菅沼合掌造り集落(富山県南砺市)
世界遺産菅沼合掌造り集落は、同じ富山県の相倉集落や岐阜県の白川郷に比べると小さな集落ですが、展望台駐車場もあり、集落に降りるエレベーターも完備されています。 五箇山、白川郷ともに冬の間は夜間のライトアップもあり、菅沼集落でも1日だけですがライトアップが行われます。

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