受験合格を祈願するグッズが大人気です。専門のコーナーを設ける商業施設も多く、あるデパートでは五角形の箸を取り寄せてセールをやっていました。 五角と合格をかけているのはもちろんですが、実際に使ってみると五角に削られた箸は角ばっているためつまみ上げたものがすべらないのだとか・・・そんなダブルミーニングに感心していると、食品売り場ではチョコレートの「キットカット」やスナック菓子の「カール」など定番の合格菓子が勢ぞろいしていました。 言うまでもなく「キットカット」は「きっと勝つ！」に、「カール」は「うかーる」に通じるわけですが、こうした軽い言葉遊びは受験生の適度な息抜きにもなっているのかもしれません。

相次ぐ合格祈願グッズの登場を商魂たくまし過ぎるといぶかる向きもありますが、私はそうは思いません。世の中全体で受験生を後押ししようとする雰囲気には優しさがあります。
「もうひとがんばりしようか・・」私が当事者ならそう考えるはずです。

それだけにひとつ注文があります。合格祈願グッズのコーナーはできるだけ長く開設しておいて欲しいのです。受験というのは思いのほかロングランで場合によっては4月になってもまだ続きます。そうやって粘る受験生を最後までサポートしてこそ合格祈願グッズといえるのではないでしょうか。
センター試験の頃だけ一生懸命になって2月になったらさっさとバレンタインセールに模様替えしてしまうのではあまりに節操がありません。厳しい入試シーズンは今始まったばかりなのです。