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表紙とコラム Vol.102
雨晴海岸(富山県高岡市)

東京からの帰り、列車を利用すると沿線で無数の薄(すすき)が穂を揺らしていました。
薄が白く光る秋の光景が私は苦手です。かつて都会と郷里を行き来しながら臨んだ就職活動で、私はいっこうに結果を出せませんでした。気がつくと季節は移ろい車窓から見える光景は薄ばかりになっていました。だから今でも薄を見ると、あのときの絶望感ややるせなさが甦ってきて心が重くなるのです。

就職は縁が重要なのだと説く人がいます。
けれども失意の日々があまりに続くと「ご縁がなかった」という一言だけでは、なかなか納得できないものです。どうして不採用となったのか、明確な理由を説明する誠実さが企業側に求められていると思います。

私が就職活動に奔走していたとき、何が悪いのか、進むべき道は何なのかを示してくれた人事担当の方がいました。入社は叶いませんでしたが、その言葉が自信を失いかけた私の心に再び火をつけてくれたのは確かです。

さて時は流れ、就職希望の学生の面接を私が担当することが近年多くなりました。
就職難にもがき苦しむ若者たちが昔の自分の姿に重なります。彼らを奮い立たせるにはどうすればいいのか・・・ 救いの言葉を今度は私が誰かにかける番なのです。

雨晴海岸(富山県高岡市)
古くは万葉集にも詠まれ、源義経の伝説も残る雨晴(あまはらし)海岸は、富山県高岡市の北部にあり、「日本の渚百選」にも選ばれています。 富山湾越しに3000m級の立山連峰を望むことができ、元旦には初日の出を見るために多くの人が訪れます。

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