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表紙とコラム Vol.87
ひまわり村(津幡町)

まだ昭和の頃、「暑さ我慢大会」なるものがよく開かれていました。 じりじりと照りつける真夏の太陽の下、海水浴場などで毛布にくるまって鍋焼きうどんをすすったりするという趣向で、優勝者には豪華な賞品がプレゼントされたものです。 まったく見かけなくなりましたが、今の時代にそんなことをやろうとしたらきっと大騒ぎになることでしょう。

真夏が異常に暑くなったおかげで、私たちはいろいろ体のことを考えるようになりました。 けれどもその一方で、私は昔の夏に行なわれていた体をいじめるような催しをどこか懐かしく思い出すことがあります。 「暑さ我慢大会」で競い合ったのは忍耐する姿でした。 けっきょく昔の人は耐えることが好きで、こらえにこらえた末に何かを手に出来るのだと信じていたのです。 私にはそれがある意味、人間らしい姿だったように思えます。

さて、うんざりするような炎暑になるとここ数年、不幸な事件が多発しています。 見聞きする加害者の言動に「何でこれしきのこと、自分一人で耐えられなかったのか」と憤りを覚えてばかりです。 もしかしてこれは夏に「忍耐」や「我慢」をすっかり放棄してしまった日本人のなれのはてなのでは・・・・
そんな風に考える私は短絡的すぎるでしょうか。

ひまわり村(津幡町)
河北潟干拓地の一角に、毎年「ひまわり村」が開村します。近くの園児たちが5月にまいた種が、7月下旬から8月上旬に一斉に花を開かせます。 約35万本のひまわりで作られた迷路は、約1kmもあり、夏の河北潟の名物になっています。今年は7月28日が開村式です。

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