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表紙とコラム Vol.83
手取川堤防(川北町)

春は旅立ちの季節ということで、各地でせつない別れの風景が繰り広げられています。この時期、駅や空港などで目を真っ赤にはらした若者たちを見かけることがありますが、あれは遠距離恋愛がこれから始まるカップルなのでしょう。

ところで別れといえば、近年若者たちの名残を惜しむスタイルが変化してきているという話を聞きました。かつて見送りといえば走り去る列車やバスなどに向かっていつまでも手を振り続ける姿が定番でしたが、今や大切な人をそうやって送り出す人は少数派なのだといいます。彼らは手を振るかわりに携帯電話を使ってメールを打ち合うのだとか。

離れ離れになる瞬間からメールの交信がスタートするというのは私にはいささか無粋に映りますが、考えてみれば別れの風景は時代とともに趣を変えるものなのかもしれません。
たとえば何百年も前は門出が今生(こんじょう)の別れになることもあったわけで、水さかずきの慣習などはそんなところから生まれたのだと思います。でも交通が発達した今、そんなことをすれば「何を大げさなことを」と笑われてしまうだけです。相手が見えなくなるまで手を振る姿もIT技術の向上によっていつか消えていく運命にあるのかもしれません。

「ずっと一緒にいたい」そんな願いは不変でも別れの風景は進化するのです。次世代の別れはいったいどんな有り様になっているのでしょうか。

手取川堤防(川北町)
毎年多くの観客でにぎわう川北町の「川北まつり」花火大会の会場でもある手取川の堤防には、桜の木が植えられており、4月はお花見でもにぎわいます。 近くにはコミニティ&スポーツ公園も整備されており、町民の憩いの場として親しまれています。

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