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表紙とコラム Vol.78
金沢駅東口(金沢市)

打撃の神様といえば川上哲治、サッカーの神様といえばジーコ、音楽では岡林信康がフォークの神様と謳われました。 このように何の世界にも異次元の才能を発揮し「○○の神様」と呼ばれたスーパースターがいます。 けれども神様のほかに仏様まで持ち出して、活躍が讃えられたヒーローといえば元西鉄ライオンズの投手、稲尾和久さんを措いて他にはいません。 「神様、仏様、稲尾様」は今でも語り継がれている名フレーズです。

ところで「神様、仏様、稲尾様」はある新聞記事の見出しがきっかけだったというのをご存知でしょうか。 私はてっきり監督かコーチが漏らした言葉だと思っていましたので、新聞記事がきっかけと知って意外な感じがしました。
そういえば芸術の分野で遣われる「人間国宝」も同じように新聞から生まれた言葉だそうです。 正式名称の「重要無形文化財保持者」ではあまりにも長く味気ないということで新聞各紙が知恵を絞った結果、残ったのが「人間国宝」だったといいます。

それにしても「神様、仏様、稲尾様」も「人間国宝」も命名者はどんな人物だったのでしょう。 ともに今なら間違いなく「新語・流行語大賞」に輝くようなフレーズだけに読み人知らずなのがもったいないような気がします。

でも匿名という奥ゆかしさがあったからこそ、こうした名フレーズは独り歩きを続けたのかもしれません。 芸人が連発する一発ギャグの短命ぶりを見るにつけ、私はそんなことを思っています。

金沢駅東口(金沢市)
金沢の玄関、JR金沢駅東口には、木製の「鼓門」と、アルミ合金とガラスで出来た「もてなしドーム」があります。 「鼓門」は「伝統と創造のまち金沢」を、 「もてなしドーム」は、そっと傘を差し出すやさしさともてなしの心を表現しています。 2014年には北陸新幹線も開業予定です。

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